【田んぼに家を建てちゃダメですよ】~水に浮くテラス?の基礎作り~
【田んぼに家を建てちゃダメですよ】
~水に浮くテラス?の基礎作り~
子どもの頃から間取りマニア、家マニア、立地マニア。軟弱な地盤の田んぼには絶対家を買わないぞ!とあんなに思いを巡らせていたのに、3年前、田んぼに建つこの家を買っちゃった。惚れるとロジックがすっとんでいくのは、恋愛と一緒!?
そんなロジックすっとびさんに捧げる、地下水位の高い元田んぼに、家を建てようとすると、地面の中はこんなですよ~というお話。
元田んぼの土地に建てられた我が家。敷地が二段構造になっていて、上の段に築35年の母屋が建っています。下の段は、掘るとすぐに水が湧き出る、正真正銘の元田んぼ(池づくりワークショップに参加下さった方ならご承知のとおり)。池を作った場所では50㎝も掘るとで水が出て、今回、テラスを作る母屋のすぐ前、擁壁の足元部分は80㎝掘ったら水が出ました。
ちなみに家を買う前にはハザートマップで「液状化リスク」もチェック、リスクがある土地の「区域外」であることは確認していたけれど(砂地なのにほんとかな?)、真実は神のみぞ知る。
そんな「下の段」に独立基礎を4か所作って、母屋から張り出す屋根付きのウッドデッキテラスを作ります。棟梁小川さんからのご提案は、テラスと母屋の一体化は避け、テラスの垂木を母屋の受け材に乗せるだけにするとのこと。これにより、もしテラスの屋根が強風にあおられて飛ばされたり、将来的にテラス側の基礎が地盤沈下したりしても、母屋への影響を最小限にできるとのこと。
本来、元田んぼの土地に家を建てるとなると、地盤調査が義務付けられ、必要に応じて支持層まで杭を打ったり、セメントを入れて地面を固めたりするそうですが、我が家の場合はテラスなのでそこまではせず、「なるべく重たい基礎」を作って下さることに。テラスの屋根には太陽光パネルも載せるので、その重さも考慮いただきました。
というわけで今回、基礎の下、地表から80㎝のところ(水も染み出ているところ!)に焼いた松杭を地表から160㎝ほどのところまで打ち込み、栗石を敷き、お友達からいただいた竹炭も入れて底をつくり、そこに、サイズにして70㎝立方のコンクリートを流し込み基礎にしていただきました(60㎝立方の予定が穴が大きくなりより重たくなった!)。これはテラスにしてはどっしりサイズの基礎とのこと。加えて、穴を掘った際、地表から30㎝あたりに母擁壁のフーチング(擁壁から逆T字に張り出した基礎部分)も現れ、結果として今回流し入れたコンクリートがそのフーチングとも合体、つまり擁壁と一体化し、さらに重たい基礎になったとも解釈できます(擁壁と鉄筋でつながっているわけではないので、単なる希望的観測w)。
これからここに12㎝角の柱を4本立て、テラスと屋根を組み上げていただきます。松杭が固い支持層に届いているわけでもないので、実質、水に浮くテラスなのか??という気もしないでもないですが(水の穴にズブズブと杭が入っていく動画必見!)、たとえ短くても松杭を基礎の底に打つことで、周囲の土も若干は締まり、今後地盤沈下しても、テラスなら気にならない数センチレベルでは?というのが小川さんの見立て。
こうして自分の土地のダメなところもちゃんとわかっているのは悪くありません。それに母屋に関しては、すでにこの地に35年間家が建ち続けたという実績もあります。地盤沈下していたとしてもそれも落ち着いて、安定している可能性が高く(これまた希望的観測!尚、今回のリノベーションで35年間で蓄積した家の傾きを3㎝ほど直していただきました)、また、田んぼは湿気が上がるというのが常のようですが、我が家の場合は床下がカラカラに乾燥し、シロアリ被害がないこともわかってからリノベーション着手が叶ったので、これはむしろ中古物件ならではの安心感です。
それに水が豊かで、池が作れて、生き物たちが集まってくるのは、元田んぼの特権。葦が揺れて、ヨシキリがなき、小さなカエルがピョコピョコ跳ねるのも、元田んぼの特権。日当たりがよくて、見通しが良くて、とにかく解放感抜群なのも田んぼの特権。インフラなくったって、冬の風が強くったって、ムカデが出たって、カエルが大合唱したって、2年間住んで、もう癒されて癒されて、大金入れてリノベーションしちゃおうと思わせる魅力がある。リノベーション中の今は家に囲まれた戸建てで仮住まいをしていますが、やっぱりあの家に早く帰りたくてしょうがない。
というわけで、「田んぼに家を建てちゃダメですよ」と題してはみましたが、日本の平地はほとんど元田んぼだったことも考えると(古地図も見ましょう。私も見ました。なのに買ってしまったw)、田んぼのリスクをわかった上で、そして調査などをちゃんとした上で検討することおすすめします。
虫嫌いの都会育ちが、目からうろこがボロボロ落ちて、どんどんと意識変容して、虫と仲間になっていく、自らも生き物であることを思い出させてくれる…ここはそんな場所なのです。








手前に見えるのが、擁壁のフーチング。


