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2020年を振り返って

2020年が暮れていきます。

2020年は、4月から本格的にはじめた家庭菜園で、まだまだ未熟ながら、多様性とか、全体性とかの扉をようやく少しだけ開けられたかな、と、そんな気がしています。

今年4月、ドキュメンタリー映画「エディブルシティ~都市を耕す~」に感化され、みんなで種まきしよう!とはじめたFacebookグループ、Let’s Sow Seeds!も、メンバーが200人を超え、みんなで家庭菜園の楽しみを分かち合うことができました。

たかが家庭菜園、されど家庭菜園。。

今思い返せば、自然が好きだ、いのちがどうだと言いながら、いざ向き合ってみるまで、自分は土をだだの茶色いものくらいにしか思っていなかったんじゃないか、まして土の量が植物の成長に影響を与えるなんて言われてみれば当たり前のことに、考えを及ぼそうとも思っていなかったんじゃないかと、9か月前の自分の頬にペシペシしたい気分です。なんでそんなに大きなプランターがいるの? なんでこんなに土の種類があるの?と疑問符だらけでした。

そして、多くの仲間と、ぐんぐん育つ野菜から、本当にたくさんのことを教えてもらいました。

苦手な虫がどれもこれも大事な役割を果たしていたこととか、おなじみの野菜がびっくりする花や実のつけ方をすることを知ったことか、種がバラエティに飛ぶつきかたをしてあらゆる形で次の世代にいのちをつなごうと工夫を凝らしている姿とか、植物は水を土の中の水脈から吸い上げるのが本来で、実は雨が苦手で、雨の前になると葉っぱに油脂成分を自ら分泌して濡れないようにしてたんだとか、コンパニオンプランツっていう植え合わせのいい植物があることだとか、いやいやそれを超えて植物が多様であればあるほど(自然界に近いほど)、虫や病気の被害も、他の虫や病気とけん制しあって大きく広がらないとか、人間が食べておいしいものは、コンポスト(微生物)もおいしいと思って分解していくんだとか、つまり、それって人間の腸内の環境でも同じことがいえ、結局土の中も人間の身体も全部つながってるんだとか・・・、

仲間から、本から、ネットから入る情報の一つ一つが実体験と結びついて新鮮で、この一年は、ベランダも自然も自分も宇宙も、すべてを飛び越えたミラクルワンダースペクタクルが一気に広がっていきました(発展途上なので、間違った理解もあるかもしれませんが)。

同時に、こんなことも知らずに、よくここまで生きて来られたなと自分自身に驚いたし、それを可能にしているこの都市社会のいい面、課題面含めたあり方にも気が付いて二度びっくりしたり。

一方で、でも、だとしたらこれからは都市や社会を自然界の本質に沿わせて大々的に見直したら、そして、人々がそのことに覚醒していったら、人類にはまだまだ、地球一個分の資源で心豊かに暮らせる伸びしろがあるんじゃないかとも思えてきたりと、そんな希望がむくむくと膨らんだ一年でもありました。

また、菜園仲間の個性溢れる投稿の数々にも励まされ、楽しみました。水耕栽培も、温室栽培も、プランター栽培も、お庭も畑も、育て方や農法を超えて、うれしいときも、悲しいときも、楽しいときも、妄想のときも、そして発見があったときにも、共有しあえるって本当に幸せです。これが、人間が人間たるゆえんというか、お互いにつながりあおうとしちゃう自然の摂理というのか、そんなことも感じてまたうれしくなったり。

そして、この喜びの源泉はなんなのだろうともう一歩掘り下げると、やっぱり「いのちを育てていただく」ということが、私たちの生存の根源に関わることだからだろうということも同時に感じた次第です。なんたって種が、発芽が、小さな双葉が、こんなにも愛おしくて感動的なのですから。

来年も多くの方たちと、いのちの根源的楽しみを分かち合っていけたらうれしく思っています。それがこの世界を、この地球を、豊かにハッピーにしていく、SDGsのようにすべてにつながっていくと確信しているから。

2020年、交わって下さった多くの方々と、私たちのいのちの一部になってくれた野菜たち、動物たち、それを育ててくれた菌と微生物と虫と動物と大地と森と海と水と風と太陽に感謝を込めて…

皆様、よいお年をお迎えください。

(大晦日のベランダ菜園 トマトがまだ元気!)

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