生協とSDGs

2020-07-04

我が家では3年ほど前から生活クラブに入っています。
過去にも何度か他の生協にも入ってきましたが、長年、生協ってちょっとこだわりの安心食材を宅配するところとしか思ってこなかった自分を、今はボコボコにしたい気分です。というのもここ数年、SDGsを知ることでようやく生協のいう「助け合い」とか「共同購入」という意味がわかってきたような気がしているからです。
生協(生活協同組合)は生活者自身、つまり私たち自身が組合員として出資して、それぞれの組合の目的に沿ったものを共同で購入し合う仕組みです。自分たちで組織を運用し、利用します。生活クラブの場合は、組合員のこだわりが強く、ほとんどの消費財が生産者と共同開発したオリジナル消費財となっています。この世界によいものがなければ、自分たちで作ろうという考えだと理解しています。多くの生協が安心安全で生活をよりよくする食材等を共同購入します。日常の困り事をたすけあう組合員どうしの制度もあります。子育てや仕事で忙しい中、組合員の家まで食材を届ける仕組みも助け合いからはじまっています。
2年程前、我が家から少し離れたところにある生活クラブのお店で、「うちのそばにもお店作って下さい〜」とお店の方にお客様気分で言ってしまい、「呼びかけたら、できるかもですよ」と返されて大反省したことがあります。生活クラブのお店は、組合員が互いに呼びかけ合って、店舗を構えても採算が合うと見込まれる人数が集まる地域に作られてきたお店、つまり、自分たちで運営するお店だからです。たとえるなら、過疎の村の村人たちがスーパーが撤退したからと、共同でお金を出し合って村の雑貨屋さんをやるようなイメージ(これも組合なら立派な生協)でしょうか。よって、誰かに作ってもうらうお店ではない…と、今でもこの時の反省を思い出しては、生協に限らず、対政治でも、対社会でも、対企業でも主体者となるってどいういうことだろうと自身に問い直しています。
そんな生活クラブがこの度、SDGs行動宣言を出しました。SDGs行動宣言を出すまでもなく、存在そのものがSDGsのような組織ですが(現に生活クラブも所属する日本生協連も、また同じく日本生協連に所属するパルシステムもSDGsアワードを受賞しています)、でもこうしてあらためて整理されると組織への理解も深まり、SDGs達成に向けた取り組みも一段と進むのだと感じます。あと、「第一次」となっているのが好きです。どんどん見直し進化させていくんだという気持ちが表れています。内容で気になるところがあれば、組合員の一人として自ら働きかけていけばいいんだとも思っています。
SDGsの達成に必要な意識は、一人ひとりが主体者となり、自分たちの手でよりよき世界を作っていくという意識です。つまりSDGsの達成は、突き詰めれば世界中の人が利用する巨大な生活協同組合のようなものを作ろうということではないかと、生協を知る中で感じてきています。
生活者が主体となり、こんなもの、あんなものを作ってほしいと企業や生産者と共同開発していく。もし自分が企業に所属していたら、自分が起点となって他の生活者を巻き込んで新規事業をおこす…。
企業が織りなす食材の生産と流通の仕組みとは異なる、「生活者起点」での食材生産と流通の仕組みが、脈々と存在してきたこの事実。そして日本生協連のページによると、日本ではなんと3000万人近い人、38%もの世帯がどこかの生協に加入しているというすごい事実。さらに外出自粛の今、生協の加入者が上記から大幅に増えているというニュースも目にします。
これだけの組合員が、もし、よりよい食材作り、モノづくりにもっと意識を向けたら…世の中の生産と流通の仕組みを大きく変えられるかもしれません。利益を追求しなければいけない企業の論理ではなく、生活者どうしの助け合いという非営利の共同購入事業であれば、人類に求められるつつましくも満たされた地球一個分の世界を実現できるかもしれません。
生協の仕組みを知り、この行動宣言を見ると、そんなパラダイムシフトへの出発点に、生協はなりうるのかもしれないと感じるのです。
※まだまだ生協初心者です。生協や生活クラブに対する間違った認識があったらご教示下さい。
※今、私たち人類は1年間に地球1.75個分の資源を使っています。世界中の人が日本人と同じ生活をしたら、地球が2.8個分必要だと言われています。大幅なリデュースが不可欠ですが、それを心豊かに実現したいなと思っています。

第一次 生活クラブ 2030行動宣言

第一次 生活クラブ 2030行動宣言

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